消しゴムはんこの作り方_実践編_第12回_漣(艦隊これくしょん)
[今回のテーマ]漣(艦隊これくしょん)
今回のテーマは、『艦隊これくしょん』の『漣』です。原画は、『むい』さんからお借りしました。
『艦隊これくしょん』をプレイしたことがある方、または現役プレイヤーならお馴染みのキャラクターでしょう。ゲーム開始直後に選択できる初期艦娘の1人です。
初期艦娘の能力にほぼ差はないと言われていますが、初期艦娘組の中で唯一、プレイヤーのことを『提督』ではなく『ご主人様』と呼んでくれるインパクトから、それがきっかけで選択した人もいるのではないでしょうか。
ちなみに私が選んだ初期艦娘は『叢雲』でした。現在秘書艦娘として設定するのは、とくに変更する理由がなければ『時雨改二』がデフォとなっています。
まずは漣の背景(外周)から
背景に『漣』の文字もあるのでこれも彫りますが、漣本体よりも少し離れていいるので、 一度文字はスルーして漣本体の周囲を彫り込みます。
漣本体が彫り終われば、次は文字の漣です。文字を囲むように彫ったあと、文字の細かい部分を仕上げるといいでしょう。余白エリアの表面も落としていきますが、明らかに不要な上下の余白までは彫る必要はありません。
今回の動画では撮影の邪魔になるので、背景を彫った後に切り離しています。
漣の左右に安全圏があることを意識しよう
漣本体の転写された線だけを見ると大変な彫りこみに思えるでしょう。しかし、今回は余白に恵まれたラッキーパターンになります。残作業エリアの面積ばかり見るのではなく、周囲もよく観察しましょう。
すると左右に縦長の安全圏が見えてきます。見落としがちですが、『漣』の文字もここでは彫り終わっているので安全圏になります。
これはどういうことかいうと、『下側から上側』に向けて彫りこむ場合、『正位置』『逆位置』『反時計周りに90°』(※左利きの場合は時計周り)のセッティング位置から彫り易いということです。
本ブログ及び動画では『下側から上側』に彫り進むことを推奨しているので、都合のいい安全圏配置から始まるパターンになっています。
漣のスカートと左腕から彫り始めよう
まずは漣のスカートと左腕(※反転しているので、原画では右腕)を彫っていきます。
腕を先に彫ってしまえば、あとはスカートを転写した線通りに彫っていくだけです。細かい線もここにはありません。
今回はそもそもラッキーパターンなので、作業方向で悩むことは少ないと思います。
漣の首までいっきに彫ってしまおう
基本的な彫り方が出来ている人なら、彫り方そのもので特筆することはとくにありません。影について少し追記事項がありますが、それは後の項目で説明します。
順番を深く考えなくてもできますが、一応、本ブログ及び動画の推奨方向で彫りましょう。下から上へ彫り進めます。決まった流れで作業しておくと、彫り忘れに気づきやすいからです。
さらに細かく言えば左右は利き手方向優先で彫ることを推奨しています。ですが、今回に限っては安全圏の配置にも恵まれているため、左右は彫り易い箇所から彫ってもあまり難易度は変わらないでしょう。
首まで彫れば残りは、漣の顔と髪だけです。
残作業エリアの漣の顔と髪を彫る
ここもとくに特筆することはないでしょう。しいて言えば、眉毛に細かい表現があることくらいです。ここを気をつければ、あとはいつも通り彫れば問題ありません。
いきなり実践編の記事及び動画から見て、細かい箇所の彫り方が分からない場合は、『基本編』の記事及び動画を見ることをオススメします。
漣の彫り跡の均しは簡単でOK
漣本体を彫り終えたら、不要余白をカット後に彫り跡の凹凸を均す作業に入ります。しかし、今回はこの作業をしなくても、押印テストで不要な線が出なければOKとしてもよいでしょう。
本来この作業は、押印時にかかる力で押し出された凹面の彫り跡の突起が接触し、不要な線となって映るのを防ぐのが目的です。
今回の漣のように、押印面となる凸部がバランスよく配置された線になっている場合は、押印時にかかる力が安定するので不要です。
ただ、消しゴムはんこの端に近い箇所を押してしまうと『跳ね』てガタいた線が映ることも考えられるので、周囲の余白だけは簡単にとっておくといいでしょう。
ビジュアル的に気になる場合は追加でも仕上げてもいいですが、無理のない範囲でサラエを入れてください。
それよりも問題なのは、彫り残しエリア(影)が多いので気泡の入る心配があるということです。
インクを馴染ませるには何度が押すのが手っ取り早いので、1枚目は破棄する前提で適当に押したほうがいいでしょう。画像用に欲しいポストカードは、何枚か押した中から見栄えがいいものを選びます。
実際に今回の漣の消しゴムはんこでは、1枚目をあえて破棄し、3枚押した中から見栄えの用意ものを選んで画像を撮りました。
漣を彫り終えた後に気づいた影の失敗
今回の漣を彫る過程で、何度か影を修正しています。原因としては『影の方向的に不自然な違和感を感じた』『影のつけ忘れ』の2パターン がありました。
どちらも共通するのは、『違和感を感じて確認したら、不自然な箇所に気づいた』ということです。違和感を感じる箇所は、ほぼ確実になにかミスがあります。放置して進めずに、必ず確認しましょう。
しかし残念なことに、影に関するミスもありました。
首元近く手の上側、ここを微妙に彫ってしまったのが今回のミスです。彫っていた時には影に強弱をつけたつもりだったのですが、ポストカードで確認したら、謎の空間となってしまったのです。
中途半端な影をつけた為に、逆に不自然になってしまった失敗例です。このような場合は、手の上側(指)ごと影で塗りつぶしてしまったほうが、影の方向的にも自然に見えたと思います。
影というのは不要な量をつけるのもそれはそれで問題ですが、つけるなら思い切ってつけてしまった方が自然に見えるようですね。
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