消しゴムはんこの作り方_実践編_第15回_結月ゆかり(VOICEROID)
[今回のテーマ]結月ゆかり(VOICEROID)
今回お借りした原画は、『ニコニコ動画』の『ゲーム実況動画』のヒロイン代表と言えばこのお方、『結月ゆかり』です。
ョォさんの投稿作品からお借りしました。
【VOICEROID】「ゆかりさん」イラスト/ョォ [pixiv]
音声読み上げソフト『VOICEROID』の中でも上位の人気があるキャラクター及びソフトウェアです。
よく『VOCALOID』と『VOICEROID』を混同する人がいますが別物です。前者は『歌を歌うための合成音声』、後者は『テキストを読み上げるための合成音声』の違いがあります。
ちなみに私が動画で使用している音声読み上げソフトは『CeVIO』なので、『VOCALOID』とは仕様等が異なるソフトウェアになります。
ちょっとややこしいのが、『VOCALOID』と『VOICEROID』で同じキャラクターの製品があったり、ソングデータは『VOCALOID』なのにトークデータは『CeVIO』ででているイレギュラーなキャラクターがいます。
混同する人がいるのはこういった、別系統シリーズで同じキャラクターを使った製品がでているからだと思われます。あるいは、『VOCALOID』の『初音ミク』が有名過ぎて、『合成音声=VOCALOID』と認識されているからかもしれません。
ゆかりの下側の安全圏を広げよう
前準備としてゆかりの外周を彫り終わったら、まず最初に考えることは序盤の安全圏の確保です。
本ブログ及び動画では基本的に下側から上側へ彫るので、消しゴムはんこ下側に安全がほしいところです。
転写後に消しゴムはんこを確認したところ、上側は比較的開けていますが、下側は描画範囲が広いので安全圏がほとんどありません。作業台の上にある安全圏だけでは作業性が悪いので、消しゴムはんこの中にもこの安全圏を広げたいですね。
そうなると最初に彫るのは、ゆかりの腕になります。ここでは全部彫る必要はありません。画像で指定したエリアだけ彫れば、消しゴムはんこの中に序盤の安全圏を作ることができます。
彫り進み過ぎた、あるいは全部彫ってしまった。そうなっても間違いではありません。
ゆかりの胴体よりも外側にはみ出した部分までが彫れていいれば、ここでの目的は達成しています。
ゆかりの服を彫り終えよう
複雑なデザインの服装の場合は工程を区切りますが、今回は比較的シンプルなデザインなので、次はゆかりの服を全部彫りましょう。
前の項目で腕の一部を彫っているので、安全圏の面積と形状が変わっていることに注目しましょう。ゆかりの頭の方からは彫りにくいですが、消しゴムはんこを回転させて、できるだけ彫り易い方向から彫りましょう。
リボンの線が細いので、デザインナイフを浅く刺して垂直にたてるくらいの気持ちで彫ってください。利き手側に傾む人のクセを利用してV型の溝を彫り込みましょう。
細い線を彫るコツを忘れた、または自信がない場合は、先に基本編の記事か動画を確認して作業してください。
ゆかりの残りの未作業エリアを彫ろう
この時点で未作業の箇所は、首と顔と髪です。周囲の安全圏が広くなってきたので、とくに順番を気にしてなくても問題ありません。本記事と動画では仮の順番で説明します。
この工程で最初に彫るのはゆかりの首です。
次は髪ですが、まだ全部は彫りません。肩にかかった部分だけ彫ったら一度、髪の作業は中断して顔を彫りましょう。顔を彫り終えた後、髪飾りを含めた髪の残りを彫ります。
ゆかりの彫り跡を均そう
一通り彫り終えたら、不要な余白を切り離して仕上げ作業をしていきます。
サラエを入れて、彫り跡の凹凸を均す箇所をどうするか。線がバランスよく配置された構図なので、とりあえずは余白だけ彫り、あとは押印テストで様子をみます。押してみて不要な箇所が写ったら、そこだけ取り除けばいいかと思います。
見た目的に他の箇所の凹凸の残りが気になるなら、無理のない範囲でサラエを入れていきましょう。
不要な押印カ所がなければ、『結月ゆかり』の消しゴムはんこの完成です。
実際に押してみないと分からなかった『結月ゆかり』はんこの問題箇所
最後に行うサラエ入れの作業は、消しゴムはんこの『破損を防ぐ』意味で無理に行う必要はありません。あらかじめ不要な押印箇所が出そうな箇所を予測して均すか、押印テストで写った箇所を取り除く方法が無難です。
見た目の問題として均すこともありますが、自信がない場合は最低限以上の作業をしないほうがいいでしょう。
しかし、実際に押してみないと分からない問題箇所もあります。今回の例では胸元に寄せた腕が該当箇所でした。インクをつけたあとの画像を見ると、凹部にインクが入りこんでいることが分かります。
ここで彫り跡の凸部分が高いと不要な押印箇所として写ります。つまり、不要な線が写りやすい箇所が存在していたということです。
処理の順番としては先に予測して均しても、押印テストの結果後に均しても、最終的に不要部が写らなけば問題ありません。
講義動画はこちら
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[ニコニコ動画]